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2010/04/30 (金) カテゴリー: 未分類
その横顔を見つめてしまう ~A Profile~ 完全版
(2006/03/24)
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これもまた感想書いてなかったので、少し。
というか、なんという主人公……!
非常に出来が良いんですけど、尋常じゃないほど主人公にムカつきます。が、主人公がこういう奴じゃないとそもそも「このお話」が成り立たないので、そこを否定できる筈がない。
タイトルはある意味では事後、つまり作中は「その横顔を見つめて”いない”」。そんな主人公が「その横顔を見つめる」までのお話。主人公くんは、実質「自分が思っているソレ」しか見つめていないわけです。ちゃんと見ていない。たとえば、自分が知らない――知りたくない――ソイツの一面の憶測話なんかは驚異的に拒絶するし、自分が知らないソイツの一面なんかは考えもしない。もちろんライターさんは分かりきって書かれているでしょう。美桜シナリオなんかは決定的ですね。「美桜を信じる」という選択肢を選び続けるのが正解で、主人公くんも根拠を通り越して一心不乱に美桜を信じ続けているわけですが、しかしそれは、もはや美桜を信じているんじゃなくて、「自分の中の美桜」を信じているだけじゃねーか、と。しかしその横顔をやがて見つめる立場の主人公くんに出来る最大限のことがそれなのだろう、と折り合いつけざるをえません。
自分の中だけで常に終わっている。彼女たちが「いつもと違う一面」を見せると、主人公くんが「こいつは誰なんだ」と言ってしまうほど。驚異的に見ていない。自分の中の”彼女”しか見ていない。横顔も何顔もまったく見ていない。そんな彼にヒロインたちが「私を見て」と訴えかけて、そして彼もその横顔を見つめる―――とかそんな感じ。
元は同人ゲームですが、そういう瑕疵を消し去った上で良い出来のお話を作れた後の「G線」とかと比べると、これはこれでやっぱり同人っぽいのかもしれません。
(記事編集) http://nasutoko.blog83.fc2.com/blog-entry-89.html
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