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なすところをしらざればなりFOR I KNOW NOT WHAT I DO 

真剣で私に恋しなさい 百代シナリオ雑感

   ↑  2009/09/14 (月)  カテゴリー: まじこい
以下ネタバレ。
ちなみに百代シナリオは、最後とは言わないけど、最初にクリアするのだけはやめといた方がいいと思います。サブキャラたちみんな勢ぞろい全員見せ場アリ総活躍的な内容含むだから、全キャラをそれなりに知っておいてから見たほうが楽しめると思う。たぶんですけど。

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というかこのシナリオもまた、書くことがないなぁ……。

書くことがないというのは、全部見せてくれているということ。作中できっちりと語られているので、それ以上深読みする必要も考える必然もない。ヒロイン5人、全員クリアしましたけど、みんなそう。隠すところなく、惑うところなく、誤魔化すことなく、全てを見せてくれている。――謂わば「真剣である」ということですね。逃げず逃れず、真っ向から、全てをさらけ出している。

真剣。

百代は、指摘されているようにバトルマニア――戦い大好きという性であり、それは快楽でもあるのだけれど、ただ倒せれば何でもいいというワケではない。自分の力を全て出せる時が好きで、それを求めている。つまり姿勢においては「真剣」でもあるんですね。たとえば挑戦者とのバトルにおいても、絡んできた不良なんかはボコボコにするだけだけど、真剣勝負を挑んできた(試合形式に戦った)相手には、ちゃんと治療などのフォローもする。ただ快楽を、放蕩的に求めているわけではなくて、相手の真剣さに応じている。真剣に戦える相手を、真剣に求めている。
百代「ああ、私のモットーは正直に。誠に生きる事」
己に正直に。それは「己自身に」正直に、ということ。己の欲望に正直だし、それを自制する心や、周囲を配慮する心にも正直だし、己の志や夢に正直だし、己の頭脳や精神に正直だし、己の肉体や武道にも正直である――のだから、「半端」は存在しえないでしょう。

そして、大和はそれを実行してきた、からこそ、二度目の告白は上手くいった。その後は、目標も目的も夢にも、全て真剣に取り組んできた。姉さんへのマメさも気づかいも、川神大戦での知力も人脈も、敵本陣突撃時の頑強な意思も、全て大和が見せてきた真剣さ――彼の「誠」。
百代「ああ。伝わってきた。お前の誠…常日頃からな」
まさに「真剣で私に恋しなさい」。真剣でないものはまずお呼びでなく、そしてその上で、姉さんをなびかせるほどでなくてはいけない。つまり、そんなにも真剣でなくてはいけない。
日々の努力も、こまめな心遣いも。自分の知力も、体力も。仲間や、友達の助けも。全部をひっくるめて、その真剣さで、そこに届く。


ということをこうもキッチリ書かれると、このゲーム自体が「真剣だなぁ」とか、ボクは思うんですね。本当に真っ正面から全てを晒してくる。
このシナリオだけ、他4人と違ってエピローグで「各キャラのその後の進路」が示されなかったりするのは、逆にそうまでも真剣だったから、なのでしょうか。真剣すぎて目にも入らなかったのか、真剣だったから余裕がなかったのか、あるいは、その真剣さは、未来なんか不確定になるのか、いや、こんなに「今、ここで」真剣なんだから、未来なんて描く必要、そもそもありもしないのか。
いずれにしても、このゲームの真っ正直さには、驚きを覚えます。
ということで、残すはあと、ひとつ―――


(記事編集) http://nasutoko.blog83.fc2.com/blog-entry-28.html

2009/09/14 | Comment (-) | HOME | ↑ ページ先頭へ |