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きっと、澄みわたる朝色よりも 雑感

   ↑  2010/01/12 (火)  カテゴリー: 未分類

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(2009/07/24)
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たとえばここがプレイしたゲームの点数付けるブログでしたら、『きっ澄み』には「採点不能」を付けたでしょう。良い意味でも悪い意味でもなく、ただ単純に。

さて、ボクはこのブログで「作品のテーマ」とか「作者の伝えたいこと」とかいう言葉を(たぶん)一回も書いたことありませんが、そのくらいに、ボクはそういう言葉を疑っています。そもそもですね、テーマなんかなくても、伝えたいことなんかなくても、作品は完成できるワケでして。そもそも、テーマや伝えたいことがあったとして、それを作者がどれだけ理解しているか(自分のテーマ・伝えたいことを果たして自分自身で「理解して」いるのか)という、根本的に揺らぐ疑念があるワケでして。それを十全に発揮・表現できるかという点もね。そしてもし仮にそれらが十全にあったとしても、作品はテーマ・伝えたいことで回収しきれるのだろうかと思うのです。たとえば、エロゲみたいな単純に長く、量が多い(要素が多い)ものなんかは特に、作品の中にテーマや伝えたいことと直接関係ないモノも混じるだろう。その意味はテーマや伝えたいことでは回収されないし、さらにそれが、テーマや伝えたいことと合わされば、全く異なる意味を生み出すかもしれないじゃないか、と。
むしろ「テーマ」とか「伝えたいこと」とか明け透けに言っちゃうのは、楽をする(考えないで済むように)ための詭弁か、理解する(したつもりになる)ための詐術の面が強くて弊害じゃないかというか、慎重に取り組むべきだと思うんですけどねー。これが「作品のテーマ」だ、これが「伝えたいことだ」という言葉を頂点に置けば、簡単に纏まっちゃうじゃないか。むしろ、作品全体がそうなのではなく、ある価値観や視点から纏めたらこうだ、という意味で「テーマ」などを用いるのはアリだと思うのですが。……あっ、そうですね。自分で書いてて気づきました。つまり「テーマ」というのは、言葉を変えれば「ひとつの視点」と言い得るわけですね。

さて、そんなことを言いましたが、この『きっと、澄みわたる朝色よりも、』は、ここまで書いてきたことの真逆に近い。珍しいことに、この作品は、「テーマ」「伝えたいこと」で綺麗に割り切れちゃうんですよ。殆ど余りが出ない。
個人的な読後の感触としては、物語を読んだという余韻が無かったりします。むしろ論文かコラムかという感じ。ある作品があって、その作品に対する注釈や解説や解釈や批評が全て入った一冊の本を読んだかのようです。実際に本作は他のライターの普通のエロゲに比べて、非常に言葉が多い印象なのですが、その「多かった分」の内容というのは「注釈」「解説」「解釈」「批評」に他ならないでしょう。出来事や物事の補足説明が入って、こと細かに(たとえば多用された別視点(非笹丸視点)などで)言動や心理を解説して、色んなことを主人公も他の人も解釈してそれをテキストで開陳してくれて、ある「テーマ」や「伝えたいこと」とでも述べられるようなモノを、崩して肯定して批判し揺さぶり破棄し試して逆転させ傍観し否定して肯定して、そして最終的な解を出す――つまり様々な批評を加える。
テーマが完遂されていて、つまり視点は完全に構築されているわけで、ある意味プレイヤーがやることは何にもないです。
だからまあ、個人的には、物語を読んでた感が、プレイ中はあっても、事後となった今では、なんか殆ど無かったりします。これはもう、あまりにも「完結」しすぎていて、「完成」しすぎていて、これ以上何も手を加えるところがない。

http://erogamescape.dyndns.org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/memo.php?game=12144&uid=kiss-umi
Erogame Scape で、見事に、ボクが思うようなことを書かれていた感想を見つけたので紹介させていただきます。前半は詳細なネタバレなんで注意ですけど、下の方(※ ※ ※ で区切られたところ以降)はそこまでネタバレ量低いです。
つかこれがあれば、一々自分が書くことないわな。言わば「テーマ」「伝えたいこと」から逆算で出来上がった(作られた、のか、構成された、のかは不明ですが)かのような作品なので(故にテーマ・伝えたいことで割り切って余りが出ない)、それは翻れば、極端な物言いをすれば物語が無いとも言えて、そしてだからこそテーマ・伝えたいことで割り切ることが可能である。
本作の感想では、よく「人を選ぶ」という言葉を見受けますけど、それは当然この普通のエロゲとは少し異なる形式(攻略対象とか、エロシーンの数とか、話の流れとか)にもありますけど、あまりにも、テーマと伝えたいことで回収されきっている点にもあると思うんですよ。個人的には。「人を選ぶ」というのは何よりもその点においてで、この揺るぎなく隙間なく濁流のように流され続ける「テーマ」「伝えたいこと」の内容に価値を見い出せない人にとっては、一流の食材で一流料理人が作り上げた(文章も絵も音楽も一流でしょう)、けれど「苦手な料理」みたいなもので。逆にその料理が好みなら、「最高の一品」になるでしょう。嫌いでも好きでもなければ? 「普通にいい料理」になるんじゃないでしょうか。ただ少しクセが強い料理(クセが強いテーマ・伝えたいこと)なので、嫌いか好きかで二分される可能性が高いかもしれません。
と、喩えるならそんな感じでしょうか。「優れてるし素晴らしい」か、「優れてるけど普通」か、「優れてるけどダメ」か、しか在り得ない、と思うんです。故に点数なんて付けられない(優れている劣っているではなく、好む好まないしか量りが存在し得ない)。

(記事編集) http://nasutoko.blog83.fc2.com/blog-entry-66.html

2010/01/12 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ |

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